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百笑一気 ~笑顔が好きだから~

早期退職して長野県で晴耕雨読の生活をしています。第二の故郷は中国上海です

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百姓日記 Vol.114 ~土壌分析①~

サラリーマン時代によく訪問した会社のスローガンで「科学的合理性の追求」というのがありました。日本電産の三大精神には「知的ハードワーキング」というものがあります。要はただ汗水たらして働くのではなく科学の力借りて頭を使って働けということですね。

私のブログの中では農業ネタに興味を持っていただけることが多いので人によっては釈迦に説法かもしれませんが、土壌の栄養素について書きたいと思います。

畑の三大栄養素と言われるのが窒素、リン酸、カリウムでそれぞれが違った役割をするのでまず説明したいと思います。

 窒素の効能

窒素は植物が大きくなるのに最も必要な栄養素で光合成をする葉緑体に必要な成分であるため葉や茎の成長には欠かせません。

リン酸の効能

リン酸は遺伝情報やたんぱく質の合成を行う核酸に必要な成分であり花や実の成長には欠かせません。

カリウムの効能

カリは光合成によって作られた栄養分を根に送り病気への抵抗力を高め、根の成長には欠かせません

 

それぞれの栄養素が以上のような効能を持っていますが、

窒素=茎、葉

リン酸=実

カリウム=根

と覚えておくのが良いかと思います。

 

失敗事例

 イチゴの実が付かない⁈

パセリ用の肥料が余ったので畑の隅に植えてあったイチゴの周りに撒きました。すると春先に株がとても大きくなり、葉の数の数も増え、これは今年は沢山収穫できると思ったのですが、花は咲いても実は全然大きくなりませんでした。

パセリは葉を収穫する作物、イチゴは実を収穫する作物、必要な栄養素が違っていてバランスが崩れてしまったんですね。

雑草を育てたいわけじゃなかったんだけど・・

 同じくパセリの肥料をブロッコリに使いました。パセリは葉、ブロッコリは花(蕾)を収穫するのですがイチゴのようにはならず無事ブロッコリは収穫できましたが・・

パセリは4月に定植して枝をむしり取りながら6月から11月まで収穫するので半年以上畑で育てます。一方ブロッコリは蕾が大きくなって収穫したらそれで終わり。畑で育てるのは3ヶ月くらいです。

パセリ用の肥料は長期に渡って窒素が吸収されるよう設計されておりそのため他の窒素肥料の倍くらいの価格になります。ブロッコリを収穫した後は雑草を育てる肥料になってしまいました。

 

次は実際に行った土壌分析結果について書きたいと思います。

 

 

 

百姓日記 Vol.113 ~山茱萸酒~

茱萸サンシュユと読みます。春には黄色い花を咲かせてくれ秋には赤い実を沢山つけてくれます。

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 庭木として育てて花を楽しんでいるだけで実を収穫はしていなかったのですが、調べてみると漢方薬に使われ疲労回復、滋養強壮の効能があるそうです。昨年までは実はそのまま落ちていただけですが今年は収穫してみました。

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色鮮やかでとても美味しそうに見えるのですが食べてみると渋みと苦みが混ざったような如何にも薬といった感じの味で全然美味しくありません。

ネットで調べると果実酒にするのが一般的なようなので作ってみました。

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色が出てきれいなお酒になるかもしれませんが、この味からしてそれほど美味しいものになるとは思えませんがアンチエイジング効果もあるとのこと。とりあえず3か月後が楽しみです。

ゴルフ Vol.33 ~鹿島南蓼科カントリー~

地元の友人と平日ゴルフに行ってきました。元々20日の予定でしたが天気が悪そうで今日に変更しましたが雲一つない好天に恵まれ大正解でした。

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このコースの周辺はカラマツが多くもう少し早ければ鮮やかな黄色でとても綺麗なのですが既に見ごろは過ぎて茶色く色褪せてしまっていました。

このカラマツは針葉樹で落葉するため風が吹くと針のような葉が飛んできて痛い思いをします。ちなみにカラマツの紅葉の見ごろはこんな色になります。

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八ヶ岳に近いゴルフ場なのでコースからは八つの峰がどれも綺麗に見えました。写真の右側の高い峰が阿弥陀岳2,805m、左側の奥に見えるのが最高峰の赤岳2,899mです。

阿弥陀岳の方が手前にあるため高く見え、我が家からは赤岳は隠れて見えませんが、このゴルフ場からは見ることができました。

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さてスコアは久しぶりにバンカーからホームランの往復ビンタを喰らうなど最近は調子が良かったのですが90台の半ばまで叩いてしまい、良いコンディションだったのに残念な結果に終わってしまいました。

それよりヤバいのが朝支度をしていると帽子がねぇぞ。どうも10月末に行った栃木県のゴルフ場に置いてきてしまったようです。今年は既にベルト、ボールケースなどをゴルフ場に置いてきており、少し前には財布を家に忘れてお金を借りたこともありました。

どうも早くボケそうなので今のうちにゴルフを楽しんでおきたいと思います。

 

百姓日記 Vol.112 ~畑じまい~

秋も深まり朝は霜がびっしりと降りるようになっていよいよ一年の農作業も終わりです。今日はパセリ畑を耕してこれでこの畑は今年のお役目終了です。

土が酸性化しないように石灰を撒いてトラクターで耕します。まあ乗っているだけなので楽な作業でゴルフ前日の作業としては最適です。耕し終わった後は雑草も土の中に刻み込まれ綺麗になって良い気分です。

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畑を耕していると必ずカラスなど鳥がやってきます。土の中に潜っていた虫が出てくるので一生懸命探して食べています。

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カラスはエンジン音の大きいトラクターを恐れるどころかトラクターの後をついてきます。表面に出てきた虫が再び潜る前に食べようと耕したばかりのところの方が虫を見つけやすいことを知っているんですね。

カラスの他にもこんな鳥も何羽かやってきました。

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農家にとって鳥は結構やっかいな生き物でリンゴやトウモロコシは突かれて毎年被害を受けますし、今年は芽がでたばかりのジャガイモを掘り返されてかなり収穫量が落ちてしまいました。被害を受けてもカラスも含め鳥を捕まえたり殺すことは鳥獣保護法で禁じられているようですが、百姓より鳥の方が大事なのかい⁈現代の生類憐みの令みたいなもんですね。

百姓日記 Vol.111 ~ノコギリ~

リンゴの収穫も終わり葉も霜で落ち、これから枝を切ったり木の手入れをするためにノコギリを新調しました。

私が中学生の頃は技術家庭科の授業で男子は全員工具セットを買わなければなりませんでした。ノコギリ、金槌くらいは良いとしてカンナやノミなんて日曜大工を趣味にする人以外は使わないし、怪我の心配もあるので今はこんな授業はなくなっているのではないでしょうか。

おそらく今の子供でノコギリの刃を正確に書ける子はいないでしょう。

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写真のようにノコギリの刃は交互に刃を付ける方向が変わっています。そして刃は交互に左右に傾いています。

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ちょっとわかりにくいですがこのように交互に刃を傾けることで切りくずが沢山出て切れ味が良くなります。使っているうちに傾いていた刃が一直線になると切れが悪くなってしまいます。今はノコギリの刃も使い捨てですが昔は何度も刃を研いで再び交互に傾け何度も使っていました。この作業を目立てと言います。

私の住む長野県茅野市はノコギリなどの刃物産業が昔は盛んで近所にも目立てをしてくれる鍛冶屋さんがあり、その家のことは名前ではなく鍛冶屋さんと呼んでいました。

話が飛びますが女性の社会進出が進んだ現在ではほぼ死語になってしまいましたが、昔はNHKのど自慢などでアナウンサーが女性に職業を聞くと「家事手伝い」と答える方が割と沢山いました。

実は私、かなり大きくなるまで「家事手伝い」を「鍛冶手伝い」と勘違いしており、全国には鍛冶屋さんが多いんだなと不思議に思っていたものです。

幸い人前で恥をかく前に気づいたので事なきを得ましたが、気づいたときの恥ずかしさは今でも覚えています。かなり大きくなるまで・・小学校高学年くらいまで勘違いしてました。いや~お恥ずかしい・・

 

 

 

 

雑感 Vol.119 ~ホタテ~

ブログを始めて良かったのは田舎で百姓していると得られない情報をいただけることです。先日、ずぼらママさんのブログにあった半額お取り寄せグルメでホタテが美味しそうだったので注文してみました。

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www.zuborasyufu.com

写真の刺身は買うと500円以上はしますが、値段よりこんなに肉厚で大きいホタテは田舎のスーパーでは手に入りません。

このホタテは垂下式という籠に入れて海に沈めて育てる一般的な養殖方法ではなく地撒き式といって稚貝を海底に撒く養殖方法で育てたホタテだそうです。自然に近い養殖方法なので美味しいのも納得できます。

送られてきた荷物にはこんな説明とホタテの切り方も説明がありました。飲み屋で出てくるホタテは円柱状の貝柱を横にスライスして出てくるのですが、ホタテの生産者は円柱を縦に切ると書いてありました。その方がホタテの繊維質の歯ごたえを楽しめるということでしたが、やってみると確かにその通りです。

これ本当にお買い得でした。大きくて肉厚のホタテが個別に冷凍されていて1kgで3,990円。既に刺身で3回食べましたがまだ半分残っています。好きなだけ解凍すればいいので使いやすく、刺身の他にガーリックバター焼きとフライでも食べましたがホタテ自体が美味しいのでとても美味しく食べられました。

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 それにしてもずぼらママさん、ブログネームと違ってマメに美味しそうなものを紹介してくださるのでこちらエンゲル係数が上がってしまいます。

どう責任とってくれるだいっ!ではなくてこれからも楽しみにしています!!!

百姓日記 Vol.110 ~洋梨~

6年前に植えた洋梨の木が大きくなり今年は30個以上実を付けてくれました。

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春にはこんなに小さかった実が摘果して切り取られてしまった実の分も大きく育ってくれました。

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果物によっては収穫してから何日かおいて熟させてから食べた方が美味しいものがありますが、洋梨は結構食べるタイミングが難しい果物です。

10月20日頃には木から落ち始め、収穫しましたがこの時点ではまだ固い状態で2週間くらい置いておくと柔らかくなり甘みも増して美味しく食べられます。写真ではその柔らかさと洋梨の香りが伝わらないのが残念です。

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洋梨には少々思い出があります。子供の頃に父が植えた洋梨の木が2本あって良く食べていたので再び食べたくて6年前に木を植え、3年目から実をつけ始め2年前父がまだ生きていた頃には食べられるようになりました。

洋梨を食べながらボケ始めている父に「昔洋梨の木があったのを覚えているか?」と聞こうと思ってやめました。耳が遠くなっていて会話は2、3回声を大きくしながら話さないと理解できなくなっており、何回も言うのが面倒くさかったからです。

ちょうど姉が手伝いに来てくれ私は次の日から自分の家で生活を始めましたが、数日後の朝、父は布団の中で亡くなっていました。

父との最後の会話は何だったか覚えておらず今思えば洋梨のことを聞けば良かったとちょっとだけ後悔しています。