サラリーマン時代によく訪問した会社のスローガンで「科学的合理性の追求」というのがありました。日本電産の三大精神には「知的ハードワーキング」というものがあります。要はただ汗水たらして働くのではなく科学の力借りて頭を使って働けということですね。
私のブログの中では農業ネタに興味を持っていただけることが多いので人によっては釈迦に説法かもしれませんが、土壌の栄養素について書きたいと思います。
畑の三大栄養素と言われるのが窒素、リン酸、カリウムでそれぞれが違った役割をするのでまず説明したいと思います。
窒素の効能
窒素は植物が大きくなるのに最も必要な栄養素で光合成をする葉緑体に必要な成分であるため葉や茎の成長には欠かせません。
リン酸の効能
リン酸は遺伝情報やたんぱく質の合成を行う核酸に必要な成分であり花や実の成長には欠かせません。
カリウムの効能
カリは光合成によって作られた栄養分を根に送り病気への抵抗力を高め、根の成長には欠かせません
それぞれの栄養素が以上のような効能を持っていますが、
窒素=茎、葉
リン酸=実
カリウム=根
と覚えておくのが良いかと思います。
失敗事例
イチゴの実が付かない⁈
パセリ用の肥料が余ったので畑の隅に植えてあったイチゴの周りに撒きました。すると春先に株がとても大きくなり、葉の数の数も増え、これは今年は沢山収穫できると思ったのですが、花は咲いても実は全然大きくなりませんでした。
パセリは葉を収穫する作物、イチゴは実を収穫する作物、必要な栄養素が違っていてバランスが崩れてしまったんですね。
雑草を育てたいわけじゃなかったんだけど・・
同じくパセリの肥料をブロッコリに使いました。パセリは葉、ブロッコリは花(蕾)を収穫するのですがイチゴのようにはならず無事ブロッコリは収穫できましたが・・
パセリは4月に定植して枝をむしり取りながら6月から11月まで収穫するので半年以上畑で育てます。一方ブロッコリは蕾が大きくなって収穫したらそれで終わり。畑で育てるのは3ヶ月くらいです。
パセリ用の肥料は長期に渡って窒素が吸収されるよう設計されておりそのため他の窒素肥料の倍くらいの価格になります。ブロッコリを収穫した後は雑草を育てる肥料になってしまいました。
次は実際に行った土壌分析結果について書きたいと思います。