秋の味覚が次々と届くようになっていますが、隣の方があけびを持ってきてくれました。鳥が種を運んできたようで畑に自然に生えてきて知らない間に実をつけていたそうです。
熟してくると薄紫色の皮が割れて白い果肉が覗くこの実は本当に懐かしいですね。子供の頃はきのこ採りに行った父がたまに取ってきてくれて喜んで食べていました。
「課長 島耕作」でも初芝電産の社長が亡くなる前に子供の頃食べたあけびが食べたいと言って四方探し料亭が持っているものを見つけて届けたところ既に息を引き取っていたというエピソードがありましたが、これも1980年代の漫画。うちの子供にこれ何だと聞いても???だと思います。
皮を剥くと白い果肉が現れてこれにかぶりつくとねっとりした食感と甘みが口の中に広がります。ただ果肉の中の9割はこの黒い実がぎっしりと詰まっています。
ということでこれを食べても空腹を満たすことはできないし、食べると言っても僅かな果肉を吸い取る程度。その後は口の中に種の塊が残って種の処分が大変です。
昔の甘いものがなかった時代には子供にとって嬉しい食べ物だったと思いますが今となっては実を見つけても食べる人は少ないのではないかと思います。
残念ですが令和の時代には消えゆく運命にある食べ物ではないのでしょうか。