最近、大変お世話になっている岡山県の方から高級ブドウをいただきました。一房の箱入りで、半世紀以上生きてきて初の箱入りブドウです。私の住む長野県も塩尻市などブドウの産地があり、日本一の生産量を誇る山梨県は車で30分で行けるため、高級ブドウは割と手に入りやすい環境にあります。秋に山梨にゴルフに行くとブドウ畑の中の直売所で毎年ブドウを買って帰るほどブドウには恵まれた環境にありますが、これは全くの別物で、何事にも惑わされない不惑を10年以上過ぎていてもワクワクの贈り物でした。
最近山梨で買って帰るのは人気のシャインマスカットと巨峰です。シャインマスカットはまだ新しい品種で皮ごと食べられ糖度も高く本当に美味しいブドウです。今回いただいたのはマスカット オブ アレキサンドリア。ん?聞いたことねぇぞ。箱に入っていたパンフレットを見るとエジプト原産の紀元前から栽培されていた品種。エジプトのアレキサンドリア港より世界に広まったのでこの名前がついているそうです。
さらにネットで調べてみるとこの品種が日本に入ったのは明治時代で岡山県で初めて栽培されたそうです。驚いたことに栽培に成功したのは岡山県のみでブドウ王国の山梨県では気候や地質が合わず育たなかったようです。どうりで長野県人の私が知らない品種だったんですね。
写真の通り中の枝が見えないくらいの大きな実がびっしりとついており、皮ごと食べるとブドウ特有のほんのりとした渋みがあります。コレコレ。昔のブドウにあったこの渋み。シャインマスカットは甘くて食べやすく本当に完成された味なんですが、コレが無いんですよね。さすがに紀元前から栽培されていた品種。ブドウ特有の味をしっかりと持っていました。
人間の英知を結集して作られた新しい品種。これは素晴らしいものですが、生物が本来持ち合わせている特徴とか性質っていうのも大事にしないといけないですね。私はリンゴを栽培していますが、やはり品種改良されたフジが主流です。でもなぜか昔の酸っぱいリンゴが食べたくて紅玉という昔からある品種を3年前に植えています。美味しいというわけではないですがなぜか昔の味を味わいたくなってしまうんです。
今回の贈り物は美味しいだけではなく色々と考えさせられました。それと同時に岡山というまだ訪れたことのない地に非常に興味がわいてきました。
コロナ収まったらゴルフバッグかついで行ってみよう!!